マイクロキャビンのサウンド面における評価を不動のものとした『Xak』の続編。音色においても作曲技法においても円熟の冴えに到達したそのゲームミュージックが、リマスター版サウンドトラックとして16年ぶりに蘇る。
音楽担当は前作と同じく新田忠弘・笹井隆司コンビ。アクション性がより強化された本作ではあるが、初代『Xak』でみせたシューティングゲーム顔負けの骨太ハードロック路線を避け、むしろ映画音楽や民俗音楽のテイストを強く滲ませることによって、どこまでも深みのあるトラックメイキングを追求している。笹井隆司ファンの方なら、のち『ルドラの秘宝』などでみせる手腕の原点をここに垣間見ることができることだろう。
派手さを欠くがゆえに、前作のファンには一聴すると物足りなく聞こえるるかもしれないが、とことんアコースティックに練りこまれた音色に、まずはじっくり耳を傾けてほしい。ここまで研ぎ澄まされた空気感を持つFM音源の音楽も、そうないはずだ。