さまざまな機種に移植された初代『Xak』だが、FM音源のサウンドをもっとも潤沢に使用しているのがX68000版である。新田忠弘+笹井隆司コンビによるテクニカルなFM音源サウンドが冴えるそのサウンドトラックを、EGG MUSICにて初アルバム化した。
楽曲の骨格自体はすでにPC-8801版やMSX版で完成され尽くしており、「X68000ならでは」というハイグレードぶりは、一聴するとそれほど目立たないかもしれない。しかしよく耳を澄ませば、サウンドの奥行きにおいて明らかに他機種と一線を画していることが分かるはずだ。PCMドラムとFM音源ドラムの絶妙なハーモニーなどは、本作でしか味わうことのできない特色であり、それだけでも興味深い一品といえるだろう。