『怨霊戦記』 (1988) はスタジオWINGの数あるアドベンチャーゲームのなかでも、ひときわ人気の高いもののひとつであり、『白と黒の伝説』にはじまるオカルティックAVG路線の集大成ともいえる作品である。
音楽はもちろん武田昌治+宗野晴彦コンビ。前作『波動の標的』で導入された「W.S.E.S.」によるサウンドメイキングは、本作においてさらなる洗練へと向かう。奇抜なだけに終わらない、深みとまろやかさを兼ね備えたさらに高次元のFM音源サウンドへと収束するのである。サウンドボードIIによる迫力のサンプリングドラムも加わり、トータル的な完成度は非常に高いといえるだろう。WING流FM音源サウンドの完成形と呼べる音が、ここにある。
MSX版の音楽も例によってかなり趣が異なるが、こちらも他では味わえないサウンドなので、興味のある方にはぜひお聴きいただきたい。
* 各楽曲ファイルは『WINGゲーム音楽大全集』収録のものと同内容です。通常のEGG MUSIC商品より若干ビットレートが低くなっておりますが、そのぶんお求めやすい価格でご提供いたしております。なお、まれにオリジナルに起因するノイズや歪み等がございますので、あらかじめご了承ください。