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014 RELICS

手探りの楽しみを教えてくれたアクションゲーム

  • RELICS
  • 機種:PC-8801
  • ジャンル:アクション
  • 開発/発売:ボーステック
わからないことが面白かった時代

今の世の中は情報が氾濫していて、多少ゲームに行き詰まっても、インターネット上の掲示板やファンサイトを閲覧すれば、すんなりゲームが進められることも多い。実に便利になったものである。

一方、80年代のパソコンゲームといえばマニアだけのホビーだった。攻略情報も少なく、学校や会社にいっても同じゲームをプレイしているヤツなんているわけもなく、何もかもが手探り状態。攻略方法がわからずに泣く泣く押し入れの奥へとしまわれたソフトも多かったものだ。PCゲームが黎明期にはユーザーフレンドリーなどという思想も定着しておらず、その結果高い難度を誇ってしまう結果となったが、中にはそれを逆手に取り、あえて目的もなにも告げないことで神秘性を醸し出そうとしたタイトルもあった。それが1986年にボーステックから発売された『レリクス』だった。

パッケージを開けるとそこには操作方法が記載された一枚の紙とフロッピーディスクだけ。自分が誰かもわからず、ゲームの目的もわからない。ゲームを開始すると遺跡のような場所で影のような主人公がユラユラと揺れているだけ……。実に謎めいたアクションゲームだった。

といっても決してこれらは手抜きではなく、パッケージのウラには自分でペイントできるレリーフが掘られていたり、BGMにはクリスタルキングが参加していたり、さらには(当時としては)巨大で多間接のキャラクタが動きまわるなど、画期的とも思える試みが多数盛り込まれており、実に衝撃的なタイトルでもあった。

ゲームスタートの瞬間。中央にいる影のようなものが主人公で、画面左下の心臓が体力ゲージ? 戦いすぎると心臓の鼓動が弱くなる。

通称ウサギ。このキャラクター使用時のみ、自分を殺した敵に乗り移るという特殊能力が発動する。上手く利用して強い体を手に入れよう。

序盤のパスワードを入力する部屋。左のキャラクターはある組織のボス。実はその組織名がパスワードになっている。


真の体を探す冒険

『レリクス』は、影のような主人公を操作して、様々な敵に憑依しながら冒険をするサイドビューのアクションゲーム。最初は影でしかない主人公だが、敵を倒すことで憑依できる特性を持っている(最初の一回だけは近寄った敵に憑依)。この特性を活かしてゲームの舞台となる遺跡を探索していく。ネタバレになってしまうが、真の目的は、遺跡のどこかに封印されている本当の体を手に入れ、カプセルの中に閉じこめられたGIRLを助け出して遺跡を脱出すること。しかしこれが実に難しい。ゲームはマルチエンディングを採用していて、必要以上に敵を倒しまくると力を求めすぎたというエンディングになったり、アイテムや条件を整えずに遺跡から脱出すると単に脱出するだけのエンディングになってしまったりするのだ。まるで難度の高いアドベンチャーのような内容だった。オマケに死んでしまえばゲームオーバー、セーブはなしの一発勝負なのだから、かなりシビアだったといえる。時間制限がないのが唯一の救いで、電源を入れっぱなしにして挑戦した記憶もある。

また世界観やキャラクターが秀逸だったことも人気の一つ。登場するモンスターなどはエイリアンやスターウォーズの世界を彷彿させる個性を持ち、攻撃方法も銃器、パンチ、炎、フラッシュ?、剣など様々なタイプがいた。そこで単に攻略するだけではなく、このモンスターはどんな攻撃をするのだろう? といった実験的なプレイも可能だった。

こうしたゲームシステムや世界観は、当時のゲームファンの心をガッチリとつかみ、1999年には続編として『RELICS - The recur of "ORIGIN"』、2001年には『RELICS -The 2nd BIRTH-』などがリリースされて賛否両論を巻き起こした。昨今のゲーマーであればこの二作品を楽しんだ人も多いと思うが、原点は未体験という人もたくさんいるはず。EGGでは初代『レリクス』を無料で配布しているので、ぜひともこの機会に『レリクス』シリーズの原点に触れてもらいたい。その独特の世界観や内容に、あなたはきっとニヤリとさせられることだろう。

中盤戦からはマップの雰囲気も変化する。これはレリクスファンならお馴染みの夕日のシーン。実は続編にも登場する。

真のエンディングを見るためには必ず助けなければならないGIRL。後半でここに戻ってくることになるので、最初はながめるだけ。

有機質な壁、5画面にも渡る巨大な石像など、当時のゲームとしては美術面でも異彩を放っていた。

ゲームのカギを握る敵。こいつを倒してあるアイテムをゲットしないと、真のエンディングは見られない。

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