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StaffBLOG

02/25: EGG MUSICができるまで (その3)

Category: SoundSection Posted by: hally
iTunes Music Storeが北米でサービスを開始したのは、2003年4月28日。Scitron GM Station (前回参照) が撤退してからわずか3ヶ月後だったというのは、歴史の皮肉というほかないでしょう。

iTunesの日本上陸が噂されはじめた2004年半ばから、膠着状態にあった日本の音楽配信ビジネスは、にわかに活気を取り戻しはじめました。実際にiTunesが日本にやってくるのは2005年8月のことですが、それまでの間に日本の各社もiTunesに対抗しうる(または尻馬に乗っかりうる)配信スタイルをいろいろと模索していました。

プロジェクトEGGチームはというと、『HYDLIDE music collection RENEWAL』をEGG PLUSで配信してみたり、エンターブレイン社の今はなき『テックウィンDVD』誌に「TWレトロゲームミュージックコレクション」というおまけCDを提供してみたりしながら、ゲーム音楽市場の可能性を探っていました。反響はそれなりに大きかったそうなのですが(当時僕はまだスタッフではなかったので伝聞形)、その成果がEGG MUSICプロジェクトとして結実する前に、エンターブレイン社も独自のゲーム音楽配信サービス構築に向けて動き始めます。これが2005年6月にオープンした「ファミ通.com ゲームミュージックダウンロード」……ということのようです。このオープンはけっこう大々的にアナウンスされ、それなりに話題になったと記憶しています。



「TWレトロゲームミュージックコレクション」(『テックウィンDVD』誌2004年10月号〜2006年1月号) EGG MUSICでおなじみのタイトルもちらほらありますが、録音は現在配信中のものとは別テイクです。今となっては結構レア。全部持ってる人は誇っていいですよ(なにせ社内にも全部はないので)。

構想自体はそれなりに早かったEGG MUSICですが、2005年にはiTunes上陸旋風に押され、ふと気が付いてみると「これ以上は待てない!」というところにまで追いつめられていたといえるでしょう。幸いにしてプロジェクトEGGにはダウンロード販売について一日の長があったので、これを活かして急遽配信態勢が整えられ、2005年8月に初代『EGG MUSIC』が誕生することになります。

あんまり急ピッチでことが進んだので、実のところ僕の耳には、このへんの経緯はまったく届いていませんでした。ある日ニュースサイトを巡回していてふと『EGG MUSIC』が始まっていることに気がついたくらいで……。当時の僕はEGG MUSIC立ち上げプロジェクトからずいぶん遠ざかっていたので、「ああ、当初の構想はなくなっちゃったのね」と半ば傍観していたのですが、そうじゃなかったことを知らされるのは、それから1年後のことでした。(続)